Tan-Tan

パートナーを自死で亡くしたグリーフサバイバー(自死遺族)の毎日を淡々と綴っています サイト→『andante』https://andante069.amebaownd.com/

思い出したこと

さいころから文章を書くのが好きで、漠然と「ライター」と呼ばれる職業に就きたいと思っていた。そんな話を父親にしたとき、「何かひとつ、自分が得意だと思えるものを持ちなさい」と言われた。自分が得意なこと。その時はすぐにわからなかった。するとなんだかライターという職業が遠く見えて、得意なものも特になかったから、いろいろ経験することが先だと思った。カウンセラーという職業にしてもそう。経験がないとクライアントの力になれないのではないか、と思ってしまい、それについて学ぶことをあきらめてしまった。
自信がない。それはずっと自分に憑いて回ってきた気持ち。人と比べて自分の小ささを知って、いろいろと簡単にあきらめてしまった。
先日、占いライター養成講座という1DAYセミナーに行ってきた。養成といってもみっちりイチからという内容ではなく、企画の立て方、営業の仕方、そのさわりの部分を習ってきた。それが結構楽しかった。と同時に、自分にとって、書くことや、占いというツールを使って人と関わることがどういうことか、それがわかってきた。自分にとって占いは使うもの、そして楽しむもの。振り回されないで自分の足でしっかり立てるようにきっかけをもらうもの。
さいころから好きだった占いや読書、書くこと。それから人の力になりたいと思うこと、それをどう実践するのかということ。産業カウンセラーの通信講座を受けた2年前から、ずっと考えてきた。自分自身まだ通院していることから(それでも2〜3カ月に1回程度になったけど)、「完治(何を持って完治というかはわからないけど)させなきゃだめだ。まだまだだ」って思ってた。でももうそう思うことはやめようと思う。
父親の言った「自分が得意だと思えるもの」。それはジャンルやカテゴリのことだけを指すんではなくて、「自分にとって信じられるもの」のことだと思う。「そうでしょ?」って訊こうにももう答えは返ってこないのが残念だけど、きっと笑って「そうだよ」って、言ってくれるんだと思う。
イメージできない未来が、少しだけ、イメージできるようになった。まだまだ試行錯誤は続くんだと思うけど、そのイメージが固まるように、イメージした未来が実現するように、がんばらなくっちゃなあ。