Tan-Tan

パートナーを自死で亡くしたグリーフサバイバー(自死遺族)の毎日を淡々と綴っています サイト→『andante』https://andante069.amebaownd.com/

HSP

ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。 (SB文庫)

ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。 (SB文庫)

個人的課題図書の1冊目を読み終えました。文庫本を読み切るのもひさしぶり・・・。
この本は、HSP=Highly Sensitive Person(非常にセンシティブな人)について書かれた本です。すなわち、刺激に対して非常に敏感に反応してしまう人のこと。
全般性不安障害と言う病名をつけられたとき、主治医に「要するに“ビビリ”のことです」と言われ、要するにそういう人間なんですが(笑)、何かが起きた時(たとえば大雨、地震、もしくは怒られている人を見たとき、逆に怒鳴り声など)周りの人は平気(そうに見えるだけかも?)でも自分は本当にダメになることが多くて(心臓がドキドキする、からだが震える、おなかが痛くなるなど)、ちょっと自分はオカシイんじゃないか、そう思うことが多かったのですが、どうやら著者(心理学者)の調査によると、全体の20%、つまりそう思う人は5人にひとりいるとのこと。あれ、結構いるんじゃん(笑)。
とはいえ全体の80%は「まあ大丈夫」な人たちで、そういった人たちを中心に世の中は回っているため、やはりHSPの人たちは疲れやすい。そういった場合、どう対処すればいいか?といった対処療法についてさまざまな角度から書かれていたり、HSPの人とのコミュニケーションの取り方についてもたくさん書かれています。
ちなみにHSPの人は生まれつき敏感な人が多く、たとえば小さな頃から眠れなかったり、不機嫌になったり、人との接触を避けたがったりするそうです。そういえば「同じ環境で育った兄弟でもこんなに違うのかー」といったことは、あちこちの家庭でも聞きますよね。そういう意味では、どうも自分は当てはまらないな・・・と思いながら読み進めていました。母親からは、よく寝る子だった、誰にでも笑顔で接する子だった、と聞かされていました。
意識的に(自覚?)なったのは、小学生の高学年の頃からでしょうか、デパートなどの人混みが急に苦手になり、思春期にはいじめに遭い人が怖いと思い始め、その後社会に出ても自分だけすぐに疲れやすく休むことが増えました。それを恥ずかしいと思っていました。
その後いろいろ経験をして、2度の休職を経てからは、もう無理だなと思ったら無理しないで休むようになりました。恥ずかしいと思う気持ちはあるけど、「しょうがない・・・」と言い聞かせるようにもなりました。本にも「疲れたら休め」と書いてあるので、それでいいんだと思います(笑)。もちろん、社会的な立場は弱くなりますが・・・。
「もしかしたら、自分もHSPかも?」と思ったら、この本はオススメです。読みやすいし、なにより自分を肯定してくれます。HSPの人はとにかく自尊心・自己評価が低い。それを少しでも高めてくれる一冊です。文中、さまざまなワークも記載されているので役に立つと思いますよ。