Tan-Tan

パートナーを自死で亡くしたグリーフサバイバー(自死遺族)の毎日を淡々と綴っています サイト→『andante』https://andante069.amebaownd.com/

結婚指輪

10月頃からカウンセリングを受けている。

心療内科には通っていたけど、薬と診察だけではなかなか改善がみられないので

カウンセリングも受けてみよう、ということになった。

まだ3回だけしか受けていないが、

月命日に必ず起こる「命日反応」は軽くなったような気がする。

必ず起こると言っても、落ち込むくらいのことなんだけど。

 

彼のものは、全部前の家に置いてきた。

それでも、結婚指輪だけ、形見でもらってきた。

その指輪を、ずっと箱の中から出せないでいた。

 

亡くなってから1年が過ぎ、

カウンセリングを受けるようになって、

月命日にその指輪を出すようにした。

出したからと言って、特別なことは何もしない。

ただ指輪を箱から出して、眺めて、少し話しかける。

そして、彼が好きだったお菓子のルマンドをわたしが食べる。

 

ただそれだけのこと。

 

わたしの誕生日の翌日に亡くなって、

お葬式にも出ず、指輪もずっと箱の中。

元夫がいなくなったことを、どうしても受け止められなかった。

表面上は受け止めてたけど、

『帰ってこない』がただ続いてるものだと思っていたけど。

 

彼と一緒に暮らした14年、

彼と付き合った17年、

いまそれが、どうしても上手く思い出せない。