Tan-Tan

パートナーを自死で亡くしたグリーフサバイバー(自死遺族)の毎日を淡々と綴っています サイト→『andante』https://andante069.amebaownd.com/

ひと息ついて

ようやく『シリーズ激動の昭和 3月10日 東京大空襲 語られなかった33枚の真実』を見た。何度か再放送もされているため、詳しい内容の説明は省きますが、この番組も良い番組だと思った。最後に、石川光陽の写した子どもたちの笑顔の写真を見て、本当はずっと、こういう写真が撮りたかったんだろうなあとしみじみ思った。そして、33枚の写真は、報道写真家とはまた違った思いで、シャッターを切っていたんじゃないかなあと思う(「伝えなければいけない」というのは同じだと思うけど…なんとなく)。
番組の最後に、石川光陽の写真を当時のアメリカ兵に見せてた。彼らの反応は至極最もだと思う。そのうちのひとりは、「亡くなったひとたちには申し訳ないと思う。しかしわたしは任務を遂行したまでだ」と答えていた。……どんな気持ちで言ったのだろう。
アメリカ兵を擁護しているわけじゃないよ。ただ、なんというか、戦争を経験したわけじゃないから偉そうなことは言えないけど、許す許さない、謝る謝らないの問題じゃないんだと、こういう場面を見るたびに思う。忘れてはいけないこと、語り継がなければいけないこと、繰り返してはいけないこと。犠牲になったひとたちの上に、いまのしあわせがあるのを、感じずにはいられなかった。