読んだ
本人の語り、本人が代筆した叔父の奥さんの随筆、叔父の日記の引用から構成されて物語りは進んでいくのだが、これがまた読みづらい。芥川賞らしい、荒削りとも言える文章だったのだけど、内容自体は面白い。吃音癖のある叔父が言葉に向き合うところや、「自分の人生は誰かによって書かれた物語なのではないか」と空想するところ等等、叔父に共感できる部分が結構あった。テーマとなっている「アサッテ」っていうのは、人間なら誰しも持っている部分なんだなあと改めて思う。それと上手くバランスが取れるか取れないかだけの違いなんだろな。
文章量はそれほど多くなく、行き帰りの電車の中と寝る前で読めた(正味90分?)。いまは他にも読む本があるのだけど、落ち着いたらもう一度手にとって、今度は寝る前にじっくりと読みたいと思う。
- 作者: 諏訪哲史
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/07/21
- メディア: 単行本
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