読んだ
- 作者: 浅野いにお
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/12/26
- メディア: コミック
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読むと、やっぱりというかなんというか面白かった。それは、「面白かった」と一言では言えない面白さ。プンプンの成長過程を見るにあたって、人格とか、人間性とか、そういった諸々のことの基盤になるのは“家族”で、それから自分が考えたこと、自分がつきあってきたひと、自分が経験したことなどで出来上がってゆくんだな、と思った。プンプンはいわゆる『破綻した家族』の側の人間で、プンプンの好きな女の子は『仲の良い家族』の側の人間だから、分かり合おうとしても分かり合えない関係なんだろうなあ。わたしは、『仲の良い家族』の側の人間なので、プンプンの言ってることややってることは、分かるんだけど理解したくても理解することが出来ない。そういえば、家族関係の希薄なひとから「きよの家族は仲が良いからいいよね」とか「仲が良いから分かんないんだよ」って言われた(ことをたったいま思い出した)。そのときは、『仲が良くたって問題がないわけじゃないんだけどな』と思ったけど、それを言うことはなかった。言ったとしたらその子との関係性は、何か変わってたのかなあ。
「自分のことしか考えてない」「自分のことしか好きじゃない」っていうのはこころに痛いセリフだ。でも、人間ってみんな“そう”じゃないのかしら。