Tan-Tan

パートナーを自死で亡くしたグリーフサバイバー(自死遺族)の毎日を淡々と綴っています サイト→『andante』https://andante069.amebaownd.com/

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松田選手のことはあまり知らなかったけど、お金がないからとクラブを解雇されてJ2でもない普通の(?)サッカーチームに移籍して、若くして亡くなったというのはなんともかなしい気持ちになる。
巨人のキムタク選手を思い出した。巨人軍のコーチとなって間もない春、グラウンドで倒れて人工呼吸器のマスクをつけてた姿がいまでも忘れられない。
アニキ(他人)は、クモ膜下出血で仕事中に逝ってしまった。今年、無事に9月19日を迎えることができたら、わたしはアニキの歳を越す。
みんな30代で逝ってしまった。
いつ死ぬかわからない、ってことを、今年はイヤと言うほど味わっている。そんななか、自分にもいろいろ変化はあったけど、特に変わったのはお金の価値観。いままでは「いつまで生きるか分からないから、できるだけ貯金をしておこう。がんばって働いて、なるべく早めにローンを返そう」と思ってた。でもいまは、「いつ死ぬか分からないから、逢いたい人に逢って、一緒にご飯を食べたりして交際費に費やそう、それと、自分が興味を持ったものに対しては、惜しみなくお金を遣おう」と思うようになった。
他人から見たら、とてもちいさな変化なのかもしれない。でも、自分のなかでは大きな変化だ。
明日、なにが起きるかわからない。
わかっていた筈なのに、ちっともわかっていなかったのは幸せだったのだろうか。わかってしまったのは、不幸せなことなのだろうか。
生きているということ。生かされてるということ。いつかは絶対に死ぬということ。心がなくなれば、それはただの個体になってしまうということ。
何度味わっても、慣れることができない。

最後に、亡くなられた松田直樹選手のご冥福を、心からお祈り申し上げます。